私たちの会社は、さまざまな分野に事業展開し、製造業から「創造業」へと企業文化を進化させようとしています。既存事業では、お客様の満足度や人々のライフスタイルの向上に貢献すべく、特徴的な技術を活かした商品を市場に提供してきました。全社員が経営戦略を理解し一体感をもって、顧客視点に立った価値創造型の企業を目指しています。

私たちは、革新的な思考で技術開発に励み客観的な仮説検証のもと現有技術や医療機関からのフィードバックを活用し、多項目を同時にかつ迅速に測定できる体外診断用医薬品と測定機器の組み合わせによる体外診断測定システムの研究・開発を進めてきました。多項目を同時に検査できるマルチ検査は、プライマリケアにおいては世界的トレンドとして医療機関を始め各企業が、最も注目している測定技術となっています。

私たちは製品名をSiLIS（サイリス）とし、食品表示法における「特定原材料」や「特定原材料に準ずるもの」などの食物系を中心に吸入系等のアレルギー項目を同時に測定するアレルギー診断測定システムを開発し、販売することにいたしました。

政府は平成26年に「アレルギー疾患対策基本法」を制定し、更に平成29年には「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」を策定しました。この指針では、アレルギー疾患対策の基本的な考え方として、「予防」「早期発見・早期治療」「社会的支援」を基本骨格としています。具体的施策として、「アレルギー疾患の正しい理解と啓発の促進」「アレルギー疾患の原因や発症機序の解明と予防・治療法の開発」「アレルギー疾患に対する医療・保健サービスの充実と質の向上」「アレルギー疾患患者やその家族等への支援と社会参加の促進」の４項目を基本施策としています。

また令和５年４月、「花粉症はもはやわが国の社会問題。政府でも関係閣僚会議を開催し取り組んでいる。結果を出したい」と語り、休眠状態であった「花粉症等アレルギー症対策議員連盟」の活動を再始動させるという首相発言もあり、アレルギーがあらためてクローズアップされてきております。

このような状況を背景として、私たちが開発したアレルギー診断測定システムは、患者さまに負担の少ない微量検体で多項目を同時に検査できるマルチ検査装置となっております。科学的根拠に基づいて身体の状態を知ることで、治療に携わる先生方や病気と懸命に向き合う患者さまへの補助的診断の一助となると確信しています。